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執筆者の写真早田雄次郎

目指す建築とは・・・

吉村順三が設計した旧村田別荘(住宅建築202304)

単純明快でシンプルで、愛を感じる建築。 素晴らしい建築です。 最高に好きな建築。

たまたま古本屋で見つけた「伝わるちから」松浦弥太郎著

一節には吉村順三氏の事が


松浦弥太郎さんが建築家 吉村順三の建てた別荘を訪れた際の事が書かれており、偶然にも二つの本が繋がる。(師匠から頂いた本含め)

「見えないところの身だしなみ」という一節(抜粋)

たとえば、どんな家に暮らしたい? と聞かれたら、どうだろう。 「窓が大きくて、日当たりが良く、キッチンのついた外国のホテルみたいな感じ。とはいえモダン過ぎず、北欧風とでもいうのかな。天井は高いほうがいい」 こんなふうに答える人は多いのではないでしょうか。 このたび訪れた住宅には、そういった言葉一つひとつ建築家自身の言葉で、ていねいに応じている佇まいがあった。 何よりすてきだと思ったのは、いわゆる建築におけるデザインのありかたではなく、よく見なければわからないような、ほんの些細なところの仕上げであったり、暮らす人を思いやった愛情の表れというか、見えないところにこだわった美しさだった。

たとえば、引き戸や雨戸が収納されるところの蓋の精巧さであったり、障子の木枠の角がわずかに丸くなっていたり、壁と床、もしくは壁と天井の接合部に隙間を設けていたり、ドアノブの指が触る裏側のなめらかさであったり。 人が長くそこに暮らさないと気がつかないような見えないところの、ある種の身だしなみのようなものが生み出す、はっとするすてきさに心が揺れ動いた。 僕はこんなふうに思った。 優れた住宅とはとても人っぽいな。そういった住宅に暮らすということは、一人の人間と付き合うようなことであり、それならば、身だしなみのすてきな住宅に暮らしたい。 そしてまた、そんなすてきな人のように自分がなれたらいいな・・・・ 住み手やその建築を訪れる人たちに、 松浦弥太郎さんのような思いを感じてもらえるような、そんな思いやりのある、愛ある建築を設計していきたい、

と思った今日この頃。

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